サービス付き高齢者向け住宅への入居は高齢者の身体的健康状態や幸福感の向上につながる可能性~傾向スコアマッチング手法による地域在住高齢者との比較研究
2025年07月29日
研究?産学連携
澳门金沙城中心_澳门正规网上平台下载-【唯一授权官网】予防医学センターの王鶴群特任研究員、河口謙二郎特任助教、LINGLING特任研究員、井手一茂特任助教、中込敦士准教授、近藤克則特任教授の研究グループは、「サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)」に住む高齢者の健康感や幸福感について、年齢や所得、治療中の疾患など12項目の背景要因が似ている「地域で暮らす高齢者(以下、地域在住高齢者)」と比較する調査研究を実施しました。また、健康感や幸福感に影響する可能性のある社会的行動や社会的要因についても比較しました。
その結果、サ高住に住む高齢者は地域在住高齢者と比べて、幸福感や生活満足度、身体的な健康状態が良いことが分かりました。また、サ高住の入居者は、外出や体操教室などの介護予防活動、友人と会うこと、他の人と一緒に食事をとることに積極的に参加していることが明らかになりました。さらに、よく笑い、心の支えとなる情緒的サポートを受けていることも確認されました(図1)。これらの結果は、サ高住への入居が高齢者の身体的健康状態?幸福感の維持?向上につながる可能性を示唆しています。
本研究の成果は、2025年6月23日に国際雑誌Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiologyの特集号にて公開されました。
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図1 サ高住入居者と地域在住高齢者の比較
※図中「*p<0.00X」は、「この結果は偶然ではなく、はっきりとした違いがあると考えられる」ということを示す。